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燃素商會参号舘

ロストワック用ハードワックスモデリングのハウトゥです。

ハードワックスでffを彫る【前編】

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ハードワックスでffを彫る【前編】

■モチーフの選択と図面の作成

まずは彫りたいものとサイズを考えます。

大きい方が彫りやすいですが鋳造費用が大変な事になります。

最初はある程度の大きさで彫りやすいものを選びましょう。

今回はさやかの髪飾り、通称「ff」を彫りたいと思います。

参考にしたのは叛逆のガイドブック。




だいたいの形とサイズを思い浮かべながら図面を引きます。

ここで横着をして画像をトレスとかするとバランスが悪くなります。

※設定資料並みの正確さであればそのまま使っても良いかもしれません。



▼今回は画像ソフトで正確な平行線を作ってベジェ曲線で曲線を描きました。

 青い四角のサイズは幅3cm高4cmです。


  
▼図面の準備ができたらプリンタ等で普通紙に原寸サイズで印刷します。

パーツごとに切り出しをする場合等もあるので複数印刷しておくと便利です。





■ワックスブロックの切り出し

製作するもののサイズに合わせてワックスを切り出します。

ブロックでもプレートでも購入時はこんなふうにノコの跡がついてます。

これでは表面に下書きも出来ませんのでカンナやでっかいヤスリで表面を整えます。




▼こんな感じでうっすら光るまで整えます。




▼一見綺麗ですが直角定規を当てると平行で無い事が解ります。

定規の左が浮いてますね。




▼そんな時は直角定規でカンナのように削ります!




▼最終的にまたヤスリで表面を整えたら切り出し準備完了です。




▼ここで登場するのがスプリングコンパスです。

今回は余裕をもって厚み5mmの板を切り出しますので削り幅を考えて5.5mmに幅をとります。




▼下のようにコンパスをワックスに添えてで平行線をワックスに引きます。




▼1周ぐるりと引きましょう。




▼今度はそれより数ミリ広げてもう1本引きます。

これは次回ワックスを切り出すとき平行にヤスリをかけるガイドにします。

こうしておけば次回すこしだけ楽できます。




▼コンパスで引いた線をスパチュラで深く刻みます。

初めてだとまっすぐ引けませんが諦めないで下さい。

ヤスリをかけるときにこの線が消えるまで削るという大事なガイドラインです。




▼ワックス用の糸鋸の歯にも上下が存在します。

右側が削れる方向なので右側を糸鋸の手前にセットします。

これが手前に引っ張ると切れる「引きノコ」の状態です。

逆の「押しノコ」状態でも切れ無い事は無いですが、たぶん引いた方が楽です。




▼ガイドの中心あたりを狙ってノコを引いていきます。




▼片方からでは切断しきれませんので一周ぐるりとまわしながら引きます。

このときワックスカスがつまり易いので数回引いたら抜くというのを繰り返しましょう。

ノコを持っていない手でしっかりとすり板にブロックを固定します。




▼無事切断できました。




▼今度はこのラインが消えるまでヤスリで平らにします。





▼大きなヤスリがあると作業が捗ります。




▼なれないうちに気がはやってしまい失敗しがちなのがヤスリでカドをナメてしまう事。

修正はとても大変なので気をつけて慎重に削りましょう。

正確な作業のコツはゆっくり慎重に進める事です。




▼うっすらとガイドラインが透けてきました。

もう少しです。




▼フィニッシュ近くなったら100番手くらいの紙ヤスリにこすり付けても良いです。

その場合、必ず平らな場所で行いましょう。

私はこの作業用にウォールナットのウッドブロックを用意しています。





▼表が整ったら裏面にもコンパスの跡が残っているのでうっすら削って消しましょう。




▼最期はまた直角定規で最終調整を行います。




▼ワックス用にスポンジヤスリを用意するとより綺麗な表面に出来ます。

ただし、カドをなめ易いので注意しましょう。




▼厚みを計測して各部0.03mm誤差くらいまで整えます。




▼今回使用するワックスプレートが完成しました。

慣れていないとここまでが半日作業です。





▼次に実際に使うサイズにプレートを切り出します。

スプリングコンパスを広げて図面の最大サイズを測ります。

気持ち大きめにとっているのがわかりますでしょうか?

コンパスのぶれと削りマージン用です。




▼ブロックの端から切り取り線を転写します。

もちろん1周ぐるりです。




▼ブロックの時と同様こちらも二本引いて後で使いやすくしておきましょう。

慣れないうちはプレートにノコを入れる時、少しナナメに歯を倒すと良いです。

裏が見えなので裏のガイドからはみ出す事故がよくあります。

ナナメに入れる事で下のはみ出しを気にせずに安全に切断できます。




▼残った部分は「同じ厚みのプレート」なので失敗時の予備に使えます。




▼ガイドラインまで削ってカドを整えます。




▼もう少しですね。




▼やはりここでも綺麗に直角を出しておきましょう。




▼もちろん側面も完全に直角にしておくのを忘れないように。




▼実際に使用するプレートの完成です。

表面のコンパスキズもうっすらヤスリをかけて消しておきましょう。

こうして少しずつ薄くなっていくので目標サイズから少しマージンをとってあるのです。




次項はワックスへの図面転写からです。

ハードワックスでffを彫る【中編】

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